youkai5の日記

実家の父が倒れて困ったこと、主にはなかなか人に聞きづらいお金の話。

父親が亡くなった8

前回の記事の負動産について。

負動産はあることは家族全員知ってはいる、が、そこを見たこともないし行ったこともない。

母親はもうそのあたりの記憶がかなり曖昧で、金庫に大事なものはあるはずというのだが、金庫の鍵の場所がもうわからない。仕方なく兄弟で何回か実家中を探すことになった。

 

母親が施設に移動した後から現在まで実家は空き家で、いわゆる実印、通帳類、その他印鑑等は母親が施設に入居するときに私達兄弟が回収していた。しかし、今回、各種手続にあたり、母親の印鑑登録、父親と母親の年金証書(あれば年金手帳も)、土地の登記簿などが必要になったのだが、それが実家のどこにあるかが分からなかった。

母親が施設に入居するときに台所らへんは片付けていたが、和室の押入れにぎっしりと荷物がつまり、その荷物をひとつひとつ検めるという大変な作業になった。

どうやら母親は基本なんでも奥に詰め込むタイプだったらしく、普段の買い物のレシートはさすがになかったが、30年以上前の振り込みの書類や子供たちの模試の結果、料理のレシピの切り抜き、父親の給料明細などとにかく小さな箱にぎっしりと書類がつまり、それが種類別でもなく年代別でもなく何十箱と押入れに入っていたのだ。

何度目かの捜索で、年金手続に用意したほうがいいと市役所で言われた年金証書は見つけた。金庫の鍵は見つからなかった。登記簿も見つからず、やはり金庫の中なのだろう。

 

司法書士から、土地は登記者の名前(我が家の場合、父親)で、市町村毎に有料で検索ができるので、登記簿が見つからなくても、ここの市に土地があるかもという手がかりでもいいので教えてほしいと言われていた。

小さな箱にぎっしり詰まった書類の中から、Aという隣県の過去の固定資産税支払い通知と、Bという同じく隣県の土地を買ったときの取引のメモらしき紙切れをみつけた。

Aについては現在も固定資産税の通知がくるので分かっていたが、Bに関しては兄弟初耳だった。念の為、AB2つ共に検索してもらったところ、どちらも父親名義の土地だと判明した。

どうやら、Bの負動産は雑木林?らしく固定資産税が発生してない土地なので通知も来ないらしい。

こんな土地がまだ他にもあったらどうしようと思ったが、今回は遺産を全部母親にと明記し、現状知りえない土地に関しては、判明してからすぐ放棄する手続を取ればよいと司法書士の先生が言うので兄弟で話し合った結果、そうすることにした。

これで父親の財産が(多分)判明したので、遺産分割協議書をお願いすることになった。ここまでが本当に長かった。

 

この4月から、土地の登記が義務となるため、親が元気なうちに、持っている土地の一覧くらいは手に入れておくといい。

後は年金証書(これが年金手帳とは別の紙切れなのだ。年金手帳は手続には必要なかった)、通帳類と印鑑、(印鑑証明はうちの母親の場合は苦労したが、普通はもっと簡単に登録できるからあるかないかの確認だけでいいだろう)、加入している保険の会社(担当名)、これくらいか。

 

 

父親が亡くなった7

相続放棄の方針から変更になり、母親と兄弟間のみの相続になったため、弁護士ではなく、土地の名義変更等をやってもらえるプロということで司法書士を探すことになった。

メールで連絡ができること(こちらが仕事で電話では対応できないときもあるためメールのほうが都合がよい)、価格がホームページではっきり明示されていたこと、この2つの条件で、地元の司法書士事務所を選んで依頼連絡をした。

初回は無料相談でとのことなので、私が事務所に伺うことになったのだが、丁度確定申告の時期で忙しくなかなか時間が取れなかった。ただ、3ヶ月以内の相続放棄ではなくなり期間の余裕ができたので、少し時間の空いた2月末に相談に伺った。

初回相談で話を聞いてもらい、遺産のうち、主に負動産をはっきりさせること(事前登記情報調査)、法定相続情報一覧図作成、遺産分割協議書、相続登記を依頼することになった。

負動産については、我が家の場合色々大変で長々と説明になるので次回にまとめて書こうと思う。

法定相続情報一覧図は、銀行等の解約手続に便利と聞いていたので頼むことにした。自分で法務局に行って聞いたりすれば割と簡単に作れるらしいが、面倒なのでお願いすることにした。

遺産分割協議書、相続登記は最初からお願いする予定だったので依頼。

最初は銀行の口座の名義変更手続もお願いする予定だったのだが、どれも実家と同じ市内なので、引き下ろしに急いでいたり、子供さん(私達)が動けるなら、料金が見合わないと思うので御自分でやってみてくださいと言われてしまった。いや確かにできるだろうけどめんどくさいなあ。花粉症が辛くてこの時期は何もやりたくない気分なのだが。

登記以外は確かにやれないこともないが、どうせ後で4人で料金を割るので一人あたり数万円の話なのでさっさとお願いした。後日、税理士さんを紹介してくれるとのことなので、相続税申告の書類もお願いすることにした。

 

 

父親が亡くなった6

相続放棄について続き。

私達兄弟が3ヶ月以内に家裁に届け出て相続放棄をすると、父親の父母はもう亡くなっているため、遺産の一部が父親の兄弟に相続権が移る。父親の兄弟が亡くなっている場合、その直系の子がいればその子供に相続権が移る。(代襲相続

父親は4人兄弟で、兄弟2人は存命である。私達3人が放棄すると、その2人の兄弟と、亡くなった兄の前妻の息子の3人が母と共に相続人になるため、私達はその親族にも相続放棄をお願いする予定でいた。

しかし、(事前に作成した資料はメールで送っていた)弁護士との無料相談で、父親方の親族は以前祖父の遺産争いで裁判をしているが、今回も顔ぶれがほぼ同じなのでまた今回も多分揉めるであろうということ(ちなみにその時父親が得たのは法定相続分で80万ぽっちだ。如何にみみっちい争いだったかが分かる)、仮に前のように裁判になった場合、裁判が決着するまでの間、遺産権利分の父親の貯金を母親に移すのもできなくなること、そして(これは特殊な事情なのでちょっと書けないが、相続に関する別のトラブルが急に発生した)これら2つの事情から、2つの弁護士事務所どちらからも、今回は私達が家裁に届け出る遺産放棄をするのではなく、母親と兄弟3人で遺産分割協議書を作り、その協議書内で3人は一切の遺産を引き継がないとして母親が全ての財産を引き継ぐということにして、母親が亡くなったときに改めて私達兄弟が家裁に遺産放棄を届け出するほうがよいとのアドバイスを貰ったため、方針を変えることになった。

本当なら、いらない土地を確実に手放すのは今回私達が家裁に相続放棄したほうがよかったし、母親の貯金が残った場合受け取れないので、母親死亡時の相続放棄は次善の策となるが仕方がない。

 

父親が亡くなった5

相続放棄の話。

こちらも以前記事にしたことがあるはずだが、元々、父が過去に原野商法で騙され複数の負動産を持っていた。なので、母を除く兄弟3人で相続放棄をすると割と子供の頃からからそんな感じの話はしていた。今回、3人久々に揃ったので、お互いに意思を確認。もちろん全員放棄の方向。

相続放棄するなら3ヶ月以内に届け出しないといけない」上の弟が言った。そんなに短かったか?スマホで調べたら本当だった。これは本当に時間がない。その場で弁護士を頼むことを決定し、弁護士に説明するために10年前に作った父親の財産目録を修正、一緒に相続人の一覧や、私達が放棄をする理由など書いた資料を作成。これが通夜の晩。(昼間の間に父親の通帳記帳は全部やっておいた)色々バタバタしている中でやったのでちょっと大変だった。もっと早めにやっておくべきだった。

 

市役所への手続、墓探しと並行して弁護士事務所を探し、2件無料相談を受けてもらったので相談することになった。(この無料相談も、不謹慎かもしれないがもっと早くにやっておいたらよかった。)

父親が亡くなった4

生命保険の話。

父親がかけていた生命保険があったので、こちらから連絡をいれて1週間後くらいに母親のいる施設に営業員の方が来て手続してくれた。

必要だったのは、母親の名前のサインがいくつかと母親の保険証等のコピー、父親の死亡届のコピーなどを渡し手続は10分ほとで終了。市役所よりよっぽどスムーズなので、保険にはそう興味はなかったが、残された家族にはこれくらい簡単な手続で保険金が降りるのはいいことだなと実感した。

手続して1週間後くらいにはもう母親の口座に振り込みされていたので本当にはやいと思う。

早い理由は、保険金は(金額による。我が家の場合、母親と兄弟3人で計4人の相続人✕500万円=2000万円以下)相続の範囲外なので、相続手続を終えないと銀行の残ったお金は動かせないが、保険金は受け取ることができる。

以前記事に書いたが、母親名義で保険に入っているが、その時はある程度まとまったお金を銀行以外の場所に移したかったというのが理由だったので、簡単な手続で早いのがここまでメリットだとは思わなかった。

父親が亡くなった3

急ぎで市役所関係の手続をしたあと、次は墓探しだ。

我が家には墓がない。父親が末っ子で郷里からも離れているからだ。それで今までとくに不便もなく、亡くなってからうちの宗派は何です?という話を親戚に電話して確認したくらい兄弟全員興味もないが、葬儀社の方に四十九日後に墓に納骨をしないとと説明され、墓はやはりいるのだなと仕方なく兄弟でさがすことにした。(不謹慎な言い方で申し訳ないが、本当に誰も興味ないのだ。自分の墓も皆いらないと兄弟みなそんな感じだ)

実家の隣近所に挨拶に行ったら、割と実家に近い寺で永代供養みたいなことをやっていると聞いたので、そこに私と上の弟と2人で見学に行った。

住職の方に案内されて見たその寺の集合墓地は、去年新しく作ったという大きなドーム型の屋根がある石造りの集合墓地でなかなか雰囲気がよく、各個人の名前等刻んだ小さい墓石がついて一区画に最大2人まで入れて35万最初に払えば最後の人が亡くなってから50年供養しますと言われたのでじゃあそこで、とさっさと決めた。四十九日も場所が決まっていなかったのだが、そこで引き受けてくれるというのでお願いすることにした。

実は親戚から聞いた我が家の宗派とは違う宗派のお寺なのだが、父親の実家の近辺には多いが今の実家の近くにはほぼないという宗派だったため、宗派は気にせずお願いすることにした。実際に合同墓を見ると、墓仕舞いをして別宗派の墓から移ってきたのだろうと思われる墓石名が幾つもあった。今どきはそういうもんだろうな。

 

 

父親が亡くなった2

通夜、葬儀、初七日を2日かけて行ったあと、色々な手続のために実家のある市の市役所へ行った。

死亡届は既に通夜前に葬儀社のほうが出してくれていたので、それ以外の手続をしにいった。

主に父親名義の保険証等の返却と、固定資産税などを母親の口座から引き落とす変更で、スムーズにいったがそれでもいくつかの窓口を回り1時間半ちょっとかかった。5日くらい前に予約すると事前に書類を準備し個別で対応してくれるらしい。ちなみに父親が亡くなってから1週間経っていなかったため、戸籍謄本などがまだ書き換えがおわってないから出せないと言われ、別途また取りに行かないといけなくなった。(この3月からは自分の住んでいる市役所で戸籍が取寄せ対応してくれるらしい。しかし弟は自分の附票が取れず郵送手続をしていた。この辺の発行できるできないの差は何?)

 

市役所関係で一番大変だったのが母親の印鑑登録だった。

後々、父親の銀行口座解約や年金手続、土地の名義変更等に私達相続人全員の印鑑証明書が必要なため、印鑑登録をしておかないといけない。母に聞くと印鑑登録はしていないというため、私が代理で登録手続をしようとしたのだが、本人だろうが代理だろうが印鑑登録には住民票登録のある自宅での書類受取が必要といわれてしまった。現在母親は施設のため、郵便書類は転送しているのだが、印鑑登録の書類の転送はできないといわれてしまった。本人が手続にきているのに何故?印鑑登録をする際使う身分証になる保険証等は転送で届くのに?

結局、その日の手続は諦め、先に郵便局で転送中止の手続を行い、転送中止が1週間くらいかかるといわれたのでその期間が過ぎた後に改めて印鑑登録の手続を行い、無人の実家への郵送を後日回収し、その書類を施設の母に記入してもらい、また市役所へ、という大変な手間がかかってしまった。マイナンバーカードを持っていると簡略化されます、と言われたが、5年後に本人が更新できるかわからないマイナンバーカードを作る気にはなれないんだよ。